グローバル化が無くす格差と生む格差

グローバル化は世界レベルでは格差を縮小させる。中国やインドの経済発展がわかりやすい。一方、先進国では格差を拡大させる傾向がある。安定した中間層を生む製造業が国外に移転するからだ。そして、グローバル化は資本の利益率を向上させ、富むものをますます富ませる。

世界中でグローバル化への反発、例えばイギリスのEU離脱、が生じている。グローバル化に反すれば、国全体としては貧しくなるだろうが、格差は縮小するだろう。

世界経済は一体化しつつある。しかし、国単位の政治が変わることはしばらくない。両者の境界の不一致が生む摩擦は増すことはあっても、減ることはしばらくない。