バルガス・リョサ「密林の語り部」

 

密林の語り部 (岩波文庫)

密林の語り部 (岩波文庫)

 

久しぶりにラテンアメリカ文学を読む。同じ作者の「緑の家」は結構気に入っていて何回か読んだ記憶がある。アマゾンのマチゲンガ族の語りが面白い。読みさしの古事記に続きでも読んでみようかと思った。アンデスケチュア語とアマゾンの言葉に共通点があるのが結構意外だった。

Bitcoinと暴力

貨幣の価値の一つの起因は暴力である。権力者が納税の単位として決めたものは、なんであれ貨幣となりうる。Bitcoinを身代金として要求するウイルスが般的となりつつある。これはBitcoinは犯罪者にとって便利であるが故である。Bitcoinが身代金の基本単位となれば、Bitcoinは貨幣とみなしてよいだろう。

グローバル化が無くす格差と生む格差

グローバル化は世界レベルでは格差を縮小させる。中国やインドの経済発展がわかりやすい。一方、先進国では格差を拡大させる傾向がある。安定した中間層を生む製造業が国外に移転するからだ。そして、グローバル化は資本の利益率を向上させ、富むものをますます富ませる。

世界中でグローバル化への反発、例えばイギリスのEU離脱、が生じている。グローバル化に反すれば、国全体としては貧しくなるだろうが、格差は縮小するだろう。

世界経済は一体化しつつある。しかし、国単位の政治が変わることはしばらくない。両者の境界の不一致が生む摩擦は増すことはあっても、減ることはしばらくない。

夢からの学習

夢は普段体験できないことから学習するためにあるのだろう。

人間は体験から学習する。しかし死は一度しか体験できない。したがって死を避ける行動を学習するには、死にいたるような状況を仮想的に体験して、そこから学習する必要がある。その仮想的な環境を提供するのは夢なのだろう。

この仮説は死に限らず、発生頻度は低いが致命的な体験に当てはまる。例えば試験に遅刻する夢など良い例だろう。夢の中の仮想体験から学習することにより、実際に遅刻する可能性を減らすことができる。

もちろん夢には限界がある。所詮は人間がでっちあげた環境であり現実からは大きく異なる。それでも夢が人間にとって普遍的な現象であるのは、夢からの学習に大きな利点があるからであろう。

ブログを再開してみた

ここのところ英語で文章を書くことがほとんどなので、日本語でも文章を少し書きたい気持ちがあってブログを再開してみた。特に書くことなどは決めていないので、どれだけ続くかどうかはわからないけれど。